絶望ライン工さんの結婚・第一子報告とコメント欄閉鎖 弱者男性に引き継がれた絶望と光

「【43歳】さようなら、独身寮【工場勤務】| 絶望荘最後の日」

人気YouTubeチャンネル『絶望ライン工ch』で公開されたこの動画は、多くの視聴者の特大の衝撃を与えただろう。長らく婚活での苦戦や絶望を配信し続けてきた絶望さんが、突如として結婚、さらには衝撃的な一児の父親になったことを報告した。

もみじのような赤ちゃんのお手々に自らの指を握らせ、ガッツポーズを連発する絶望さん。そこには、彼がずっと望んでいた幸せを掴んだ男の姿があった。

しかしこのハッピーエンドに対し、現在動画のコメント欄は閉鎖されている。その背景には、彼のチャンネルを支持してきた層の複雑な心理があるのだろう。

絶望さんはこれまでも結婚を匂わせることはあったが、基本的には婚活中を公言していた。それにもかかわらず、突如として「一児の父親」としての報告。

時系列を考えれば、子供が婚外子になることや認知の手続きといった法的な問題をクリアにするため、お相手の出産前に入籍をしたのだろう。このタイムラグや姿勢に対し、「裏切られた」と感じ、怒りや戸惑いを覚える視聴者が一定数いたことは想像に難くない。

災害があった千葉のチーバくんが県外に出張しただけで本気で怒る人がいるように、この日本には多様で、時に理不尽な感性が蠢いている。某ドラマのセリフのように「規律・規律・規律の遵守」と自分に言い聞かせ、やり場のない感情を抱えた弱者男性な視聴者もいたはずだ。

絶望ライン工chは、「絶望」というキーワードの元に、それに共鳴した男性たちが集まる一種の駆け込み寺のような場所だった。収益化に対して厳しい意見をぶつける熱量の高い関西弁ニキもいたため、今回の突然の抜け駆けに対する厳しいコメントの殺到は容易に想像がつく。

ライブ配信時のコメントは祝福が圧倒的だったけれど、コメント欄の閉鎖は必然だったのかもしれない。

ウェザーニュース女性キャスターに熱愛が報じられた途端、ファンが手のひらを返して嫌悪を撒き散らした現象があった。

異性への擬似恋愛の破綻であれ、同じ泥沼にいると思っていた同性の抜け駆けであれ、「好意を持って見ていた対象が、自分の思い通りのストーリーから外れた途端に憎悪へと変わる」という点では見事に一致している。

その強烈な矛先が、今回は絶望さんに向かっているのだろう。

彼は自らが抱えていた「絶望」を、最後に視聴者へと見事に引き継がせて去っていった。エンターテインメントの幕引きとして、これほど鮮やかで皮肉な手口はないじゃないか?

「やられたな」と笑って送り出す方が楽だ。絶望さんのようにガッツポーズしながら、狂気的に「おめでとう」と伝えたい。

弱者男性という枠組みから卒業した彼が、これからどんな新しい配信を見せてくれるのか。純粋に楽しみである。

我々が過ごした最後の日は、誰かの宇宙では最初の日。すると、光があった。

そう、絶望さんは絶望を引き継がせた僕たちに伝えた。

彼は希望を与えたのか?それとも。

絶望ライン工の女性ファンの方にお詫び

この記事に関して、絶望ライン工の女性ファン方からクレームをいただきました。

弱者男性だけではなく女性ファンもいることを忘れないでほしい。本当に好きで結婚したいって思っていた女性もいるんですよ。あなたは婚活していると嘘をついて子どももいたそんな人を庇うんですか?人間やめてほしい(もっと激しい言葉だった)。

結婚を望んでいた女性ファンがいたことに気付けず、お詫びします。

足りないと思うので、女性ファンの方が大好きだった絶望さんの言葉をお借りしてお詫びします。

「そんなこと言わせて、ごめんな」

絶望ライン工さん「釈明謝罪ではない」アンサー動画の真意 弱者ビジネスの告白とアンチへの痛快なアイロニー

前回の結婚・第一子誕生の衝撃発表から、荒れに荒れたネットの反応。それを受けて、YouTuber・絶望ライン工さんが沈黙を破るといういつも公開スパンで、一本の動画を投稿した。

動画の冒頭、彼は「これは謝罪動画でも釈明動画でもない」と前置きをした。しかしその内容はやけに素直で、自身の罪を一つ一つ認めるような答え合わせの場となっていた。

まずは事後報告とコメント欄閉鎖について。

身内への危害を示唆する連絡があったことや、妻となる人への妊娠・出産への不安があったと説明しつつも「ネタバレがない方が楽しめる」とコメント欄をオフにした自身の判断を「傲慢であり、人気者気取りだった」と猛省した。

さらに踏み込んだのが弱者ビジネスへの言及だ。

実は職種が変わっており、すでにライン工ではなかったこと。それにもかかわらず虚構という言葉にあぐらをかき、工場勤務や貧困を舞台装置として扱っていたこと。

「極めて悪質であり、弱者ビジネスと思われても仕方がない」と自らの非を全面的に認めた。そして自分の音楽が聴かれることで天狗になり、「独身中年男性の暮らし」に居場所を感じていた視聴者を裏切ってしまったことに対し、深い罪悪感と謝罪の言葉を口にした。

今後の活動については引退を否定。

「調子に乗った一般人が凋落していく様を今後きっとお見せできると思う」と、批判を受け止めながら活動を続ける姿勢を見せた。

透けて見えたアンチへのアイロニー

今回の動画に対し、ネット上では「いつもの絶望さんらしくない」という声も多く見られた。しかしそうとは思わない。

冒頭で「釈明謝罪動画ではない」と突っぱねる、あのいつもの胡座スタイル。また愛犬・絶望犬と戯れる瞬間に、チラリと映り込む結婚指輪。そして彼の成功の象徴であるロードスター主体の動画。

これぞまさに、絶望さんの真骨頂たるスタイルを貫いた、今回に対するアンサー動画だった。

ただそれでも今回の動画の「絶望さんらしさ」は、前回のガッツポーズ連発の結婚第一子誕生報告に比べれば50%程度だっただろう。

本来の彼であれば、ここで例の「生きているの辛いね」くらいは歌ってほしかった。それができなかった(やらなかった)という事実こそが、彼が受けた逆風がいかに厳しく、余裕を奪うものだったかを物語っている。

収益公開しろ関西ニキバージョンくらいの図太いテンションで今回の動画を作り直してほしいくらい、少し物足りなさを感じた。

それでも、自らの非を認め、弱者ビジネスであったことを晒し、登録者が5000人減少したとしても、結局のところ今、一人勝ちして幸せの絶頂にいるのは間違いなく絶望さん本人なのだ。これこそが、怒り狂うアンチに対する最高のアイロニーとして成立している。

彼から去っていく者は追わなくていい。それよりも、このドロドロとした騒動を経てもなお残ってくれた視聴者を、これからは大切にしてほしい。現在ライン工ではないくらい知っている視聴者こそが理解者だ。

「調子に乗った一般人の凋落を見せる」と彼は言った。

弱者男性の星から一転、幸せな家庭を持った男が、これから一体どんな新しい絶望(凋落)をエンタメとして我々に見せてくれるのか、期待したい。

一線を越えた批判は、粛々と裁判所や留置所にぶち込んでいけばいい。

彼はロードスターを手放さずに、凋落という道を走り続けてほしい。また視聴者を揺さぶる未知を見せてほしい。

コメント

  1. まさしろ より:

    絶望さんのファンでもやもやしていたため書き込みます。
    結婚はいつかされるであろうと思っていたのでそれは喜ばしいことだと思います。
    ただ、子供が産まれたということは、最近お付き合いを考えている女性がいると言っていたことと矛盾します。

    となると、貧乏だったけど、やっと収益で楽になってきて、愛犬と安いアパートで慎ましく暮らして婚活を頑張る独身男という設定の、かなりの部分が収益のための嘘だったのでは?
    元々貧乏でもなく彼女もいたのでは?あのアパートもやっぱり撮影用では?
    と思えてきます。
    虚構でフィクションだと言っていましたが、ちょっとやり過ぎではないかと。

    もうYouTubeで稼ぎきって、別の収入の柱が出来たのかなと。
    絶望さんらしからぬ雑な終わり方となってしまったのが残念です。