7月1日放送のTBSラジオJUNK山里亮太の不毛な議論。
この日の放送は、山里亮太さんという芸人の「人間味あふれる小心さ」と「社会の歪みを笑いに変える鋭い観察眼」という、二つの魅力が存分に味わえる内容となった。
前半で語られたのは、田中みな実さんと亀梨和也さんの結婚・妊娠にまつわる、当事者周辺でしか味わえない胃が痛くなるような極秘裏話。
そして後半では、理不尽な誹謗中傷が飛び交う現代のSNS空間を、山里さんならではの秀逸なワードセンスで見事な大喜利エンタメへと昇華させている。
深夜ラジオだからこそ聴ける、スリリングな裏話と痛快な社会派トークの模様を振り返ってみよう。
田中みな実さんからの超極秘報告と「ミスターゴシップ」の恐怖
事の発端は、田中みな実さんが亀梨和也さんとの結婚、そして新しい命を授かったというおめでたいニュースだ。
実は山里さんは、この情報を事前に田中さん本人から直接報告を受けていたという。
さらっと重大発表を受けた山里さん。内心では「そんなに心を許してくれているのか」と驚きつつも、必死に動揺を悟られないよう平静を装ったそうだ。
しかしそこからが地獄の始まりだった。お相手は大人気アイドルの超極秘情報である。
「もし発表前にどこかから情報が漏れたら、ミスターゴシップである自分が真っ先に容疑者として疑われるのではないか」。そんな凄まじい恐怖とプレッシャーに襲われたのだ。
万が一にもボロを出さないよう、ゴシップ仲間のさらば青春の光・森田さんが楽屋に挨拶に来そうな時は、わざわざ別の部屋に逃げて顔を合わせないように徹底。
自分の家族にすら一切秘密を貫き通し、無事に公式発表の日を迎えた際は心底安堵したと語っていた。
ちなみに、おぎやはぎのメガネびいきで小木さんは、仲が良いとされていた田中さんから事前連絡がなかったと嘆いていた。
「ボルダリングの天才」なSNSのクソリプ
番組の後半では、打って変わってSNSの理不尽さを語る展開に。
山里さんが、ドラマ銀貨の1票(野呂佳代さん出演)を視聴し、「面白かった」「野呂佳代さんすごかった」とごく平和な感想をSNSに投稿した時のことだ。
すると「お前には面白いと言う権利がない」「政権の犬」「こいつが面白いと言うことが今の日本のダメなところを象徴している」といった、全く身に覚えのない斜め上からの政治的な批判が殺到したという。
昨今、左派やリベラル側が、政権批判をしないタレントに向けて執拗な誹謗中傷を行うケースが増えている。
大分合同新聞が世良公則さんを高市首相に媚びたタレントとし、「◯流アーティスト」とこき下ろしたこともあった。
一方で保守層も、自分たちと相容れないスタンスのタレント(爆笑問題太田さんやTBS安住アナ)には容赦なく牙を剥く。

左右問わず、SNS上では余裕を失った人々がタレントを標的にする構図が常態化しつつある。
「政治は身近にある」と声高に主張するのは左派やリベラル層であるはずなのに、いざ自分たちと相容れないスタンスのタレントには容赦なく牙を剥く。今の日本のSNS空間の歪みを感じる現象である。
ゴシップ仲間のさらば森田さんも、最近そんな風潮を揶揄するラジオをしたばかりである。

ただ「面白かった」と書いただけの、誰も傷つけない平和な投稿。それを山里さんは「ツルンツルンの壁」と表現した。
そしてそのツルンツルンの壁からどうにかして怒りのポイントを見つけ出す彼らの能力に驚愕し、「一見ツルンとした壁でも、少しの隙間を見つけて爪を入れて登っていくボルダリングの天才のようだ」「天才ほど俺たちには見えていない溝が見えている」と、皮肉たっぷりに感心してみせた。
圧倒的な表現力とクソリプ大喜利への昇華
この一連のトークで痛感するのは、山里さんの圧倒的な表現力だ。
直木賞候補にもなっているオードリーの若林さんに対して、山里さんはたびたび激しい嫉妬を見せるが、この秀逸なワードセンスを見るかぎり、そこまで嫉妬する必要はないように感じる。
若林さんがすごいのは間違いないが、山里さんの言語化能力もまた唯一無二である。
そしてこの出来事は、「もう海開きか。今年は海に行きたいな」や「いただき物のメロンが美味しかった」といった、あえてツルンツルンの壁を用意し、リスナーからクソリプを募集するという大喜利企画へと見事に発展した。
日頃からSNSで無数のクソリプを目の当たりにし、その不条理さを肌で感じているであろうハガキ職人たちだからこそ、リアルで秀逸な回答が集まる最高のコーナーとなった。


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