6月1日TBSラジオ伊集院光 深夜の馬鹿力。今回は、現代のSNS社会で日々直面している「あの違和感」について、見事な切り口で語られていた。
ショート動画アプリを眺めていると、いつの間にか自分の視聴傾向を完全に把握されている。
伊集院さんも、自身の視聴の癖をアルゴリズムに正確に読み取られているという。アプリ側がまるで「お前、犬好きだろ、この野郎」「これを見たら泣くんだろ、バカ野郎」とでも言わんばかりに、次から次へと容赦なく犬の感動動画を浴びせてくると表現していた。
そんなアルゴリズムの猛攻にやられ、思わずボロボロと泣いてしまうという伊集院さんだが、一方で流れてくる動画の99%に対して「そもそも、なぜそのタイミングから撮影できているのか?」と冷静なツッコミも入れている。
「弱っている犬を偶然見つける瞬間」や「バイクについてくる犬」など、感動的なシーンを最初から都合よくカメラに収められるわけがない、と。
至極真っ当な指摘だ。
あまりに不自然な始まり方を見ると、「これはわざと犬を弱らせて放置し、そこに近づいていくヤラセ動画なのではないか」と裏を勘ぐってしまい、そう気づいた瞬間に感動の涙が「スーッと引く」のだという。
しかしここで終わらないのが伊集院さんの面白いところ。
そこまで冷静にヤラセの可能性を分析しておきながら、最終的には「とりあえず泣いとこうかな」と割り切って泣いているというのだ。この人間臭い着地には思わず笑ってしまった。
動物が絡むヤラセ疑惑というのは、ともすれば動物愛護の原理主義的な人々が激しく噛みついてきそうな、非常にセンシティブな話題でもある。しかし伊集院さんは「みんなが心のどこかで思っているモヤモヤ」を、見事なまでに綺麗に、そしてユーモアたっぷりに言語化した。
鋭い考察とツッコミを展開しながらも、最後は「とりあえず泣いとく」という自分の滑稽さで落とす。この絶妙なバランス感覚とトークスキルは、本当にすごい。


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